脳細胞への酸素の供給は、私たちの生命力を強化するための原動力となります。細胞の再生、失われた機能の補完、体の故障の原因物質の排出と、全てに対してのコントロールは脳が行っているのです。又、情報伝達に必要な神経ネットワークも脳細胞で作られています。

様々な脳細胞の活動には多くのエネルギーが必要です。このエネルギーは細胞の中のミトコンドリアによって生成されます。この時多くの酸素が必要とされるのです。

ミトコンドリアのエネルギー生成に必要な酸素は、赤血球のヘモグロビンと結合して脳に運ばれます。そして脳の周りのバリアである血液脳関門を抜けて脳細胞に供給されます。

ケガや病気等の全身の故障の情報(痛み、違和感、動かなくなる等)は全て脳に集められます。集められた情報に対して脳は、体の各所に指示を出します。その結果、体の故障個所は修復し、細胞は再生、機能も回復します。そのすべてに酸素が関わっているのです。体の故障だけでなく、疲労回復や、加齢により低下してきている体の機能などにも影響を及ぼします。

※体調や体質によって効果の規模には個人差があります。

脳細胞への
酸素の供給がポイント
ミトコンドリア

ミトコンドリアは細胞内の小器官でエネルギー工場のような働きをします。酸素を取り込み、食べ物から得た栄養分の分子と反応してエネルギーを抽出します。このエネルギーは、ATP(アデノシン三リン酸)の形に変換され、まるでエネルギーの通貨のように貯金されます。そして、細胞内のさまざまな活動の際に、エネルギーを提供するのです。

エネルギー

人間の体の細胞活動を支える主なエネルギーは、有酸素運動によって生成される「有酸素エネルギー」と、酸素が不足した状態や急激な活動時に生成される「無酸素エネルギー」の2つがあります。

  1. 有酸素エネルギー
    • 説明: 有酸素エネルギーは、酸素が利用可能な状態でのエネルギー生産です。例えば、ウォーキングやジョギングなどの軽い運動や、通常の日常活動などで利用されます。
    • プロセス: 酸素が取り入れられ、それを使って食べ物から得た栄養分が燃焼され、エネルギーが生成されます。このプロセスはミトコンドリア内で行われます。
  2. 無酸素エネルギー:
    • 説明: 無酸素エネルギーは、酸素が不足している状態や急激な運動時に使われます。これは主に筋肉の急激な動きや高強度の運動、短時間の激しい活動時に起こります。
    • プロセス: 酸素が不足しているため、エネルギーは酸素なしに生成されます。これは、短時間で急激なエネルギーが必要な場合に使われますが、長時間続けることは難しいです。

両者は異なる状況や活動に対応していて、体が様々なエネルギー需要に対応できるようになっています。

ヘモグロビンと結合

呼吸により、体内に取り込まれた酸素は2種類の方法で全身に運ばれます。

1.「結合型酸素」と呼ばれ、通常の肺呼吸によって取り込まれたが酸素が肺胞の膜と毛細血管の壁をすり抜けて赤血球の中のヘモグロビンと結合たものです。呼吸から取り込まれる酸素の97%以上がこの「結合型酸素」です。

2.「溶解型酸素」と呼ばれ、血液や体液に溶け込んで体内に取り込まれる酸素で非常に小さな分子のまま存在して毛細血管やリンパ液にも入ることが出来ます。しかしながら取り込まれる酸素の量は全体の1~2%ととても微量です。